プロダクト本部
フレーム調達グループ
 

「すごい創造力」を形にするやりがい
 

Profile

陳 兪臻(ちん・ゆしん)
大学卒業後、靴・雑貨ブランドで商品企画等に従事。2012年、ジンズ入社。以来、フレーム調達のプロとして活躍中。2019年決起会では、JINSの3つのコアバリューの1つである「Inspiring(人々を巻き込みよい刺激を与える)」の実践が評価され、「Inspiring賞」に輝く。

ジンズ入社の経緯を教えてください。

私は台湾の出身なのですが、日本のファッション誌を読みふけっていた高校生でした。その頃にたまたま仕事で日本語が必要になった親戚がおり、誘われて日本語学校に行き始めたのです。そうするうちに「せっかく日本語を勉強したのだから、実際に日本に留学してもう少し勉強してみよう」という気持ちになりました。

日本では、語学に加えて、松下幸之助さんの著書をきっかけに興味を持った経営学を大学で学びました。そうするとまた欲が出てきまして(笑)。「せっかくここまで勉強したのだから、学んだことをこのまま日本で実践してみたい」と思い、日本で就職しました。日中の語学力と国際感覚、ファッション雑貨への興味や経営学を活かして、商品企画や貿易関連の仕事をし、ものづくりの現場を支える調達業務も手がけるようになりました。

JINSブランドを知ったのは、2009年の「Air frame」のキャンペーンの頃です。田中社長は「メガネは目が悪い人のためだけのものではない」とおっしゃっていましたが、私もまさにファッションとしてのアイウエアに目覚め、自分でもどんどん取り入れていた頃でした。JINSのコンセプトに心から共感を覚えたこともあり、2012年に入社しました。初めからメガネフレームの調達業務に就きましたが、JINSでの仕事は、私のそれまでのバックグラウンドや経験をオールラウンドに活かせるものだったのです。

JINSにおけるフレーム調達は、どのような仕事なのですか。

いわゆる一般的な購買や資材仕入れのイメージとは、全く異なると思います。デザイナーの意図を商品に具現化するために、サンプル発注から原価・納期交渉、生産管理、中国工場から日本への納品までの調整といった一切の業務をやるのが、JINSのフレーム調達の仕事です。

そのためには、品質やコスト、スケジュールを最適化しながら進めなければいけません。広く中国にある協力工場とのやり取りにおいては、原価と納期をしっかりと管理することが必須です。工場ごとの特性も踏まえながら、JINSとして高い水準の要望をお伝えしていきます。

JINSでは5,000円・8,000円・12,000円という3つの価格設定が前提となります。ということは、サンプル発注時点から、厳密な原価管理を行うことで販売価格と利益を実現しなければいけません。ところが、デザイナーが意図した質感やクオリティをすべて反映した仕様にすると、原価内での実現が難しいということもでてきます。そうなれば、仕様変更を行うか、あるいは価格設定を見直すかといった判断が迫られます。それを見極めるのも調達の仕事です。工場や社内の商品企画グループとの交渉や調整など、納得に向けた意思疎通が日常茶飯事です。一般的な購買や資材の仕入れとは異なるとお伝えしたのはまさにこの辺りのシビアさなのです。

陳さんが仕事において大事にしていることは何ですか。

「常に自分の業務を改善すること」です。たとえば納期に間に合わせるには、工場への最初の伝え方が重要です。余裕をもって納品日を設定することで、しっかりと検品期間も確保できますし、製造や物流工程で起きがちなアクシデントにも対応できます。些細な失敗も反省材料にして、常に効率、スピードなどの点で今よりも改善できないかを考えています。

もう一つ、「何か思うことがあれば、すぐ言葉にすること」です。先ほどお伝えした仕様と価格設定のバランスでいえば、違和感や疑問が少しでもあればスルーせず、工場に発注してしまう前に商品企画にそれを伝えます。「抱え込まず、見過ごさない姿勢」が重要だと思っていて、納得するまで相手とコミュニケーションしているからこそ、協力工場など、次のステップの依頼先とも全力で交渉ができるのです。見過ごした違和感が後で顕在化すれば手戻りが生じるなど、工程管理に支障が起きます。スルーせずに言葉にすることで、さまざまな最適化を迅速に進められるのだと思います。

陳さんの仕事は、ゼロから形にする仕事ともいえますね。

JINSのデザイナーの「すごい創造力」を、取りこぼしのないように全てすくい上げて、形にしたいと思っています。ものづくりにはまずサンプル発注が重要ですが、依頼を受けてデザイナーとコミュニケーションする際に、たとえば他社ブランドを例に出すことで、目指すイメージがより共有しやすくなります。ですから、日頃から街中で人々がかけているメガネは、パーツだけで○○のブランドだと分かるくらいに細かく観察しています。あとは、JINSのデザイナーは広い範囲からインスピレーションを得てきますから、「あの名品チェアのフォルム」とか「このデバイスのメタル部分の質感」など、ありとあらゆるデザインが意識され、議論されます。それを理解できるよう、調達部門でも世の中のデザインへの興味が欠かせません。楽しいですよ(笑)。

そのくらい、新しいモノを創りたいという意欲がJINSにはあるのです。「あたらしい、あたりまえ」ですね。それを支えるために、デザイナーのイメージをうまく言語化して表現することを意識し、アイデアに富んだJINSらしい商品を生み出せるよう、日々楽しく努めています。

どういう人がJINSのカルチャーにフィットすると思いますか。

JINSでは、先ほどお話した「違和感」を言葉にした時に、周りの人がすぐ反応してくれます。誰かの考えや想いといったものを受け止め、真剣になって一緒に解決していこうというカルチャーですね。また、それがあるからこそ、相手が上司や社長であろうとも臆せず、自分の考えを伝えられるような風土があると思います。

ですから、特に調達や商品企画、デザインなどものづくりの部署においては、熱くなって言い合う場面もあります(笑)。でも、そうして互いの立場で意見をぶつけ合うからこそ、品質やコストなどの条件を満たした良い商品が、スケジュールどおりに生産ラインに乗ってお客様に届けられるのです。そのくらい熱い気持ちで仕事に打ち込める人がJINSにはフィットすると思います。ゼロから形にして商品を創り出していくときには困難や厚い壁がつきものです。調達の仕事をする仲間に限らず、こうした困難や壁を一緒に前向きに乗り越えていける人であれば、本当にやりがいを共有しながら一緒に進んでいけると思っています。