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クロストークCROSS TALK
新しいアイウエアの文化を創る
職種を超えたチーム連携で、アイウエアの可能性を拡大する
TALK03
各部署の働き方が変わる!
発注から納品までのリードタイムを1/3に短縮
まず、それぞれの方の経歴を簡単に教えてください。
MD:JINSにはキャリア入社して、まもなく3年になります。前職では衣料品やガラス、消費財、メガネなどを扱う数十人のベンチャーで、代表と一緒に商品企画から生産管理まで、あらゆる業務に携わりました。JINSにはMDで入社して、現在に至ります。
商品計画:私は新卒でJINSに入り、11年になります。群馬出身で、前橋の店舗勤務から始まり、東京で店長経験を経て、2019年に社内公募制度でMDになり、2021年から現職となっています。
生産:私はキャリア入社でJINSに入り、2年が経ちました。前職は家電や雑貨を扱う約30人のベンチャーで、MDから調達というモノづくりと、クライアントへの提案営業の2軸に携わっていました。JINSにはフレーム生産で入社しています。
MD・商品計画・フレーム生産のお仕事は、どのように関わりながら進められているのですか。
MD: 起点となるのはMDで、デザイナーと連携しながら商品の企画を立ち上げます。フレームでは、ファッション性や機能性などの商品特性でセグメントを分け、それぞれにMD担当者がついています。基本的には各セグメントのターゲット層に向けて既存商品の改良や新規商品の提案を立ち上げたり、ディレクターからトレンドを考えて狙うべき方向性が示唆されたりして、1シーズンにつき1人のMDが4~6くらいの企画を手がけます。
シーズンはアパレルと同じで、春夏(SS)/秋冬(FW)となり、今が2024年の春であれば3シーズン先の2025SSの商品について企画を上げ、フレーム生産から新商品のサンプルが上がってくると営業やマーケティング担当とプロモーションの方向性を考えます。同時に、その1シーズン前の2024FWについては、店頭POPの検討など、販促の具体的な詰めの作業を行っています。また、足元の2024SSについては、担当セグメント商品の売上推移を日々チェックし、商品計画と連動して、必要に応じてセールなども検討します。
商品計画:商品計画もMDのように、セグメントごとに担当が決まっています。業務は、まずMDと一緒にシーズンや年間の生産・販売計画を立てるところから始まります。その際には、MDから各商品について企画の狙いと生産本数の要望を聞き、過去の販売実績などから現実的と思われる本数を提示。場合により、必要と思われる販促プランについても議論します。そうして決まった生産本数をフレーム生産に上げ、入荷日を相談・交渉。また、各商品の売上・利益目標の進捗を見ながら、在庫の管理・調整を行いますが、ここでも必要に応じてMDと課題やチャンスについて共有し、プロモーション施策などにつなげてもらいます。
生産:フレーム生産は、新規の商品についてMD・デザイナーから企画が上がると、工場につないでサンプルを発注します。そうしてサンプルが上がってくると、デザイナーとその商品のスタイルや設計について、かなりのやり取りを重ねます。そうしてデザイナーとMDから了承されると、商品計画が立てた生産本数に従って工場に発注、納品を行います。また、既存商品のリピート(追加生産)についても、商品計画の数字に従い、発注および納品をします。そして、JINS商品の発注先は従来ほぼ中国の工場でしたが、このリピートについては、新たな工場の開拓も検討中です。リピートの場合は、在庫との兼ね合いで1日でも早い納品が求められますので、このリードタイムの短縮化が最大のミッションとなっています。
それは、職種を超えて影響が大きそうですね。具体的にはどういう取り組みをおこなっているのですか。
生産:メガネフレームの製造・出荷工程は、想像以上に手作業で行われているんです。そこで、出荷管理方法の見直しなど、今までのやり方にとらわれず、新しいやり方を作っているところです。これにより、現行品の追加発注から納品まで大幅に生産スケジュールの時間短縮が徐々に実現できてきています。各パーツを納める工場も管理し始めていて、部材調達のさらなるスピードアップを実現できる見込みです。また、一部自動化や、グローバルで導入済みシステムの拡大などを今後図っていきたいと考えています
商品計画:商品計画では在庫の状況を見て追加発注をかけますが、120日かかっていたときには3~4ヵ月先の販売動向を過去実績などにより予測するため、その精度が大きく問われていました。そのリードタイムが短縮されたことで予測が容易になり、とても助かっています。
MD:この改革は同業他社に先駆けた動きで、誇らしいですね。MDも3シーズン先の商品を企画していたのが、もっと間近の企画や発注で間に合うようになれば、より市場のニーズをふまえた商品が考えやすく、お客様に本当に届けたいタイミングで届けたいものを届けられるようになります。また、在庫リスクが減ることで、資金的にもまた新しいことにチャレンジする余裕ができるでしょう。
人気のサングラスを欠品させない!!
グローバルも含めた店舗間の在庫調整チャレンジ
リードタイム短縮化のほかに、部署を超えてチャレンジや改善を行っていることはありますか。
商品計画:2024SSのサングラス販売における在庫調整ですね。ファッションアイテムであり、季節商材であるサングラスはJINSの主力商品である視力矯正のアイウエアともまた違い、そもそも発注にあたっての需要予測がとても難しいのです。
MD:コロナ禍から人出やレジャーが完全復活すると見て、前年に比べてもラインナップを拡充させていたのですが、インバウンドの観光客が前年の2倍近くなのもあってサングラスが購入されやすく、在庫も品揃えも足りなくなり、急ぎで追加発注をかける事態となりました。
生産:そこで、フレーム生産が急ピッチで対応を図り、リピート納品されるのを待つというのが定石でした。しかし今回はそれに加え、海外店舗の在庫をチェックして余裕分を日本に移してもらったり、商品計画の在庫調整担当者が店舗間で細かく在庫移動をし、需要の高い店舗に在庫を寄せるなど、部署を超えて一丸となり、求められているお客様にサングラスを十分にお届けすることができたのです。
ところで、サングラスはインバウンド向けだけでなく、日本人にもニーズが高まっていそうです。アイウエアの新しい形となるでしょうか。
MD:たしかにサングラスはかけると目が楽になることもありますし、紫外線も防止できるので、日本人にもかける文化が広まってきていますね。売上に表れています。もう1つ、新しい流れだと感じるのがカラーレンズです。JINSではカスタムレンズとして以前から扱っていますが、かつては目元が暗いからピンクなどの明るい色味を入れるとか、まぶしいから色を入れるというのが主なニーズでした。それが今は、若者を中心にファッション目的でカラーレンズを入れるのが急増しています。こうしたサングラスやカラーレンズの動向を見ると、ファッションアイテムとしてのアイウエアが市民権を得てきている気がしますね。
JINSはこれまで以上にグローバル化を加速させようとしています。それぞれの職種で意識していることを教えてください。
MD:MDは、日本のMDがグローバルのヘッドクオーターとなって、全店舗の品揃えを一緒に考えるようになりました。シーズンの売上分析も各国の意見を聞きながら行っていくので、担当範囲が非常に広がりましたね。常に海外市場のことも考えています。
商品計画:商品計画では、各国のマーケットの状況やそのなかでのJINSのビジネスの課題などを把握できることを目指しています。各国の在庫状況をふまえ、そこへの対策までしっかりと行っていけるようになりたい。グローバル化を進めることで、各国共通の商品展開が行いやすくなるので、効率よい在庫管理を実現していきたいですね。
生産:フレーム生産にとっては、工場を開拓しようとしているのと、実際に各部署とグローバルに渡って連携が密になっているのが、「グローバル化の加速」の表れですね。MDや商品計画とのつながりも強固になり、各国の工場ともしっかりコミュニケーションすることで、この半年で商品不良も出にくくなっています。こうしたコントロールをますます強化していきたいです。
一般的な商材とは異なる、
医療機器としての側面もあるメガネならではの責任とやりがい
次に、メガネという商材ならではの特性や社会貢献性について伺わせてください。人間が五感で受ける情報のうち8割は視覚からだといわれます。皆さんはメガネを扱っていて、そうした重要性や使命感を感じることがありますか。
MD:MDとして商品を企画するときには、ユーザーアンケートやインタビューで要望を知ることも重視して、その実現を目指しています。そうしてJINS商品のファンになってもらえたりすると、自分たちのやっていることの重要性を実感できますね。
また、メガネという商材は単なる商品ではなく「半医半商」、つまり、半分は医療品と考えることもできます。視力の低下や見えづらさのあるお客様に対し、視力確認をしてそれを解消できるものを商品として提供するのですね。そして度数を決める際には、そのお客様の生活を想像することを、JINSの店舗ではとても大事にしています。
その姿勢をとても評価いただけた出来事が、つい先日ありました。JINS本部には毎日、前日の売上レポートと合わせて、お客様の声がデイリーコメントとして上がってきます。その1つに、「病気のため、他のメガネ店では検眼をしてもらえなかった祖父が、あるJINSのお店での丁寧な対応により、度付きのメガネを作れたおかげで余生を快適に過ごせた」という、お孫さんからの声がありました。改めて、誰かの役に立つことをJINSはやっているのだと感じさせられました。
商品計画:あのレポートは、商品計画でも話題になりました。自分たちのやっていることの価値を改めて感じることができましたよね。そもそも商品計画は、お客様からは見えないところの業務であり、求められる商品を欠品させないことも重要なミッションです。
たとえば、子ども用のメガネは新学期の健康診断や眼科検診と合わせて4~6月に需要が高まるので、そこでの欠品は許されません。メガネは生活を支える商材として必要なときに届けることが、一般的な商材よりも求められるのだと日頃から意識しています。
生産:フレーム生産として感じるのは、デザイナーのイメージを具現化させるために、新しい素材やかけ心地の良い仕様などの実現性をどれだけ高められる調達ができるかです。軽量化などのために、新しい素材やテクノロジーなどにアンテナを立てておくことは重要ですね。また、お客様からの意見や要望をふまえて改良、改善を続けていくことも大事です。
新基軸のアイウエアを、フルスイングで世に送り出す
今も脈々とつながる、チャレンジこそがJINSの真骨頂
新しいアイウエアの文化を創るということについて、それぞれの立場でどのようにお考えですか。
MD:メガネって2年に平均1本しか買わない商品だといわれるのですが、服や靴のようにもっと高頻度で購入いただけるようにする取り組みを行おうとしています。単に消費を促すというよりは、それぞれの生活シーンに合わせたメガネをお勧めしたい。たとえば、おうち時間に着替えるメガネとして何年も前から販売している「JINS HOME」が、最近また非常に好評をいただいています。他にも、外を歩くときは紫外線から目を守るサングラスをかけたり、パソコンを見るときはブルーライトカットレンズのメガネをかけるといった風に、1人が複数本のメガネをシーンによって使い分けるような世界観にしていきたいですね。マーケティングや接客、アフターサービスを含め、JINS全体で一丸となって訴求していきます。
商品計画:実は今、MDから上がった企画で、これまでにない層に向けた全く新しいコンセプトの商品を開発中です。ただ、誰にとっても便利だと思ってもらえる機能なので、対象を絞らず、広く訴求していくこととして、かなり意欲的な生産本数を決めました。これも、当初のリクエストに対して保守的な数字を出したところ、MD担当者が仕切り直して熱い思いを関係者にぶつけてくれたんですね。それで、商品計画としても覚悟を決めて営業やマーケティングまで巻き込み、このチャレンジについて経営陣に納得してもらえることができたのです。
生産:その商品は新たな取り組みをしているものなので、フレーム生産では今、品質テストの仕様や具体的な生産方法について詰めているところです。新しいチャレンジなので、上長や企画側にもサポートいただきながら、とにかく要望に応えるべく奮闘しています。難しいことでも、どうすればできるかを考えるのがJINS流なので、皆で考え抜き、やり切っていきましょう。
かつてないチャレンジも果敢に行っていくのが、JINS流なのですね。
MD:そうですね。若いメンバーが多いですし、ベンチャー気質を保ったままプライム上場企業にまでなっているので、新しいことに対して、みな前向きであり、会社としても背中を押してくれます。お客様に良いものを届けるためには何であろうと叶えてみせようという姿勢がどの部署にもあるので、自分がやりたいと思ったことも周りを説得できれば実現できる、そんな職場ですね。
商品計画:11年いる私からすれば、このチャレンジの気風はまさにJINSのDNAです。田中仁CEOの著書『振り切る勇気~メガネを変えるJINSの挑戦』にも、数多くの振り切った事例とともに、JINSはこうあるべきというのが記されています。まさにそのとおりの会社で、今に至ります。リスクを張って勝負することで、今後は世界という舞台でも、まだまだ「あたらしい、あたりまえ」を創っていけるでしょう。
ありがとうございました。